能 花月 あらすじ [四番目物]
四番目物
今回は能「花月」のあらすじについて書いていきます。
どうやら再会の物語のようですね。
能 花月 あらすじ
九州の英彦山(現在の福岡県と大分県にまたがる山)に
七歳の息子と一緒に一人の男が住んでいました。
しかし、息子がある日突然姿を消してしまいます。
男は、息子を亡くした思いから出家をし、諸国行脚の旅に出ます。
そんなある日、男は京都の清水寺に到着します。
寺の人に、面白いものは無いかと尋ねると、
「花月」という少年が面白い舞いを舞うのだ。
と答え、花月を呼んで舞いを舞わせます。
花月の舞いを見ていた男は、この子こそ行方不明になってしまった
自分の子供であると確信します。
花月は、目の前の男が自分の父であることを知ると、喜びの舞いを舞いました。
そうして、自分がなぜ七歳の時に姿を消してしまったかを舞いで表現し
父と共に仏道の修行の旅へと旅立つのです。
能「花月」の見どころは?
能「花月」のあらすじはいかがでしたでしょうか?
あらすじだけをみると、父との再会劇という事になりますが
私はただ単なる再会劇で「花月」を捉えてしまうのはもったいないと思います。
なぜなら、「花月」のところどころに出てくる、少年花月の舞いや、その気持ちの
美しさにこそこの能の良さが表れていると思うからです。
また、再会劇となると父が子を失った
悲しい雰囲気が劇を通じて表現されるという事がありますが、
今回のこの花月では
悲しみよりも、むしろ華やかささえ出てくるような能です。
少年花月の芸づくし。得とご覧ください。
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